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- 子連れボランティアグループ「ひよこの会」結成
- NPO法人「ながのこどもの城いきいきプロジェクト」理事就任
- もんぜんぷら座子ども広場「じゃん・けん・ぽん」運営責任者
- 「ながのこどもの城づくりを進める会」結成及びその活動に参加
- 長野市社会教育委員
- 長野県幼児教育連合会議委員
- 長野市立浅川小学校PTA会長
- ひよこの会前会長
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- ながのこどもの城いきいきプロジェクト元理事
- チャイルドラインながの運営委員
- ながの子育てネット会員
- 浅川キッズパーク運営委員
- アジアこども交流支援センター理事
- 善光寺びんずる市実行委員
- ボランティア連絡協議会理事
- 長野市障害福祉ネット会員
- 東北支援し隊プロジェクト責任者
子どもを産んで家の中に入ることで社会とのつながりが切れてしまったような、自分が社会から取り残されたような、独りぼっちになってしまったような気持ちになりました。
そこで、何か自分で出来ることがないかと思っていたときに、特別養護老人ホームに行く機会がありました。
行ってみると、そこで喫茶店をやってほしいと言われ、子連れでも良ければと伝えるとそれでもいいということだったのでやってみることにしました。
私は福祉大学卒業だったので、特別養護老人ホームに抵抗はなく、自分もおばあちゃん子だったので、子どもを連れておじいちゃんおばあちゃんに可愛がってもらいに行くという感覚でした。
行ってみると、自分以上に子どもたちのほうがすばらしいボランティアをしていました。
それだけでなく、おじいちゃんいおばあちゃんから、私たちが子育て中で「キー」っとなっている気持ちを和らげてもらう。
ということがありました。
ボランティア活動も自分だけ子ども連れで行くのは大変なので、子連れの仲間を募って4、5人で始めました。
実際に子どもはどうしていたかと言うと、おんぶしたり、少し大きくなった子どもたちは、給仕もしたりしていました。
収入にはなりませんでしたが、私たちも社会とのつながりが欲しかったし、特別養護老人ホームの人たちも社会とのつながりが欲しかったのです。そんな中、お母さんたち同士で話をする中で、「子育て中のお母さんたちは情報が無い。
仕事の事や子連れで行ける所など、色んな情報が入ってこない。」と、いつも話していました。そこで「子連れボランティアグループひよこの会」というグループを作りボランティア活動をするようになり子連れ情報誌「ひよこマップ」を作りました。一冊100円で平安堂などにも置いていました。サイズはA6版中身はA3で特殊な折りをしていて、カバンにすぐ入れられるようにサイズにもこだわったものになっています。
やはり、それも自転車操業なので、収入にはなりませんでしたが、「子どもがいても出来ること」「子どもがいるから出来ること」という事をグループのモットーにして活動していました。子どもがいるから見える世界があると思うのです。
東京の青山にあった子どもの城を長野に作りたいという、人たちが集まり活動をしていた「ながの子どもの城づくりを進める会」(のちにNPO法人ながの子どもの城いきいきプロジェクトと改称)の事務局をやっていくうちに、ダイエーのあった場所が空くことになり、行政もそこに何か作りたいという話が持ち上がりました。私たちはお母さんたちといつも欲しいと話していた、「いつ行っても遊べて、いつ行っても相談できる場所」という物を作りたいと話をしました。最初は全然話を聞いてもらえませんでした。私たちもずっと活動していく中で、「こういうニーズがあるしどうしても欲しい」という事をずっと訴え続けていきました。そのうち行政も聞き入れてくれるようになり、もんぜんぷら座こども広場「じゃん・けん・ぽん」の誕生となりました。
「じゃん・けん・ぽん」は、いつ行っても遊べる場所。いつ行っても相談できる場所です。
コンセプトは、庭がなくビルの中の2階という状況なので、だったら屋内公園のような、木をふんだんに使ってお家ではちょっと買え無い様な、高価な木の玩具を置こう。
それと手づくりの玩具。なるべく機械音はさせないようにしよう。こんな想いがあります。
スタッフには資格のある人ばかりではなかったのですが、思いがある人。人の話を聞ける人。その人たちと傾聴に徹しようという約束事をしていました。やはり、答えを出すのは親御さん自身。自分で答えを出したからこそそれに責任を持って行動できると私は思っています。
人が出した答えって結局人のせいにしがちです。必ず自分の中に答えがあるから。みんな自分の背中を押してほしかったり、他の人の意見を聞きたいという事で相談はしているだろうと思います。その方が何を考えていて、何に困っていて、でも自分はどういうふうに答えを出したいかは、話をしていると整理が出来てくると思います。その時に自分で「こうしよう」「こうやって頑張ってみます」と言ってもらえるような支援をしたいと思っていました。なので、臨床心理士や専門家を入れて必ず月に1回はスタッフで研修をしていました。つい傾聴を忘れそうになるのですが、必ず親御さん、お子さんには力があると信じ、その力を最大限に引き出すのが私たちの仕事だと思っています。
スタッフにはお母さんたちが声をかけやすいようにということもあり、色んな年齢の、性格もバラバラな人を雇うようにしていました。これからもその時代時代に合わせた形で進んでいければいいと思います。
出産で休みを取る場合、前にいた会社で経験を積み、一時的に休職し、前職に復帰、または同じような仕事をする場合は、一回途切れたとしても復帰もそんなに難しくないかもしれませんが、私のように何の技術もなく得意なこともなくその時はやりたいということも見つからなかった。ボランティアをしながら人脈を作り、必要なものを見つけ、やりたいことを見つけそれが仕事になっていくという形になっていった。
無駄なように見えても、お家に居る期間というのは、就職したいと思ってイライラして家の中にいるかもしれないけど、本当は大事な期間で、そこで色々なものを見つけたり、出合ったり、人と繋がったりする。それをすることでその先の、就職した後も上手くいくと思う。
ちゃんと働くようになってからもその時に培った人間関係や、出合った人たちに助けてもらえたりする。一見無駄なように見える期間や時間て本当はすごく大事。その人の成長の為にも大事だと私は思う。子どもにも大事。
私の子どもは3人いますが、みんなそれぞれ性格が違うんですよ。
3番目は保育園に行きたがらず、お迎えのバスが来てもぜんぜん乗ってくれなかった。お休みさせる日も何度もあった。
「今日は腰を落ち着けて、面と向き合ってやるか!」と自分で決めれば子どもも、落ち着いてくれた。子どももあんまりそういうことばかりをやっていても、楽しくないという事になり、幼稚園に行った方が楽しいと気づくようです。(笑)
そういう期間も先が見えないから永遠に続くような気がしてイライラするときもあると思いますが、そんなに続くこともないと思います。もちろんお母さん自身の悩みをいうような相手も必要だし、子どもも、親も友達が必要。一人だけで悩まなくても、同じような思いをしている人も結構いるってことも、今までやってくる中では思いました。とはいえ当時は思えませんでしたが。
ボランティアをする中で知り合った小児科の先生たちが、今の子どもたちの様子がおかしい!何とかしてあげたい!という話がありました。
そこで子どもに関することならここに行けばいいという、ながのこどもの城づくりを進める会(現在のNPO法人ながのこどもの城いきいきプロジェクト)を作ることになり、その時の事務局を任されたのが私(寺沢さん)でした。
その時の給料もほとんど託児代で終わってしまいました。1日5時間で1500円。1400円の1日託児に預けていたので、100円の収入にしかなりませんでした。ですがやはり、お金ではない。人とのつながりが出来ました。行政関係だったり、ボランティア関係だったり、色んな関係の人と出会う事が出来ました。
100円しか儲からなかった時それが3~4年続いたのですが、夫が県外に転勤になってしまいました。
でも働かなくてはいけなくて給料が多くなかったので、実は夜も仕事をしていました。近くのスーパーでレジ打ちをしていました。子どもが小学生の時です。
御飯だけは、私が作って仕事に行くというふうに決めてやっていたのですが、「作っておいたからちゃんと食べてね」と言って出かけ、帰ってくると子どもたちはもう寝ているような時間でした。でも食事が一緒に出来る時などは、そういう時に親子関係を作るようにしていました。
うちはTVを見せない家庭だったのですが、当時はゲームもなかったので、唯一の娯楽は本を読むぐらいでした。子どもたちは本を読めば時間をつぶすことが出来る時期でもあったようです。
決してお金に余裕があったから、今の職業まで順調にこれたというわけではありません。いくつも仕事を掛け持ちをして、まず生活を成り立たせました。生活が成り立たないとやりたいことも出来ないからです。そして自分のやりたいこと、必要とされていることは、こどもの城づくりの仕事だと私は思っていました。きっとそれよりお給料の良い仕事はあっただろうし、探せば…と思いましたが、でも必要とされているし、私はここできちんと現状を良くしていきたいという想いがあったから続けてこれました。周りの人も必要としてくれたし、周りのお母さんたちも、「ここがあってよかった」と言ってくれれば嬉しいです。
第二回目の紹介
寺沢さゆり 後援会事務所
〒381-0057 長野市浅川西条406-38
TEL/FAX 026-295-0585
http://www.terasawa-sayuri.net/